“額に入った黒めの写真作品”もしくは“鏡”

美術館やギャラリーでの作品鑑賞の時、額に入った作品を観るとガラスに反射して自分自身が写り込んでしまう時がある。その瞬間、服に付いたゴミを払ってたり髪の毛 をいじったりと、見だしなみを整えたりしている自分がいた。
自分は何とも情けない気分になったが、同時に、普段美術作品を鑑賞する時のような「作品の世界観」と「自分の思想」と照らし合わせる行為とはまた違った異質な距離感を感じ、それをそのまま形にした。

鑑賞者は写真作品のとしての中身を探ろうとするが、額に入ったこの作品の写真は適当に撮った風景写真であり、作品としての中身は一切無い。

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2011
Frame,Ink-jet printing